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2010年8月19日 (木)

ハイエナ

時は西暦1992年。くらい。世はスーファミ全盛期。僕の小、中学校でもスーファミは大ブームでして、たくさんの人がスーファミで遊んでおりましたが、僕の親はまあバブル経済を全く謳歌できない貧相な自営業だったがゆえ、スーファミなんて高級品を買うことも出来ませんでした。僕は、欲しいともやりたいとも云わず、我が家の経済状況を鑑みて、ぐっと我慢していましたが、やはりFF4、5が出たときとドラクエVが出たときは身がよじれそうでしたね。

当時の僕は、友達の家に遊びに行って、FF4の映像を観せて貰ったり、ファミマガの雑誌を立ち読みしながら、いいなーいいなーと妄想を楽しむ暗い男の子でした。ゲームを遊んでもいないのに攻略記事や攻略本ばっかり読んでるから、遊んでいる人よりもゲームの内容に詳しくなったりしてね。今思えば、現在も深刻過ぎる僕の妄想癖の原因はこういったところにあったのではないかと思ったりするのですけれど、まあ、それはそれとして、世はとにかくスーファミ全盛期だったわけです。

するとですね。周りの人は、「スーファミで遊んでると、ファミコンとかもう遊べないよね」的な、あろうことか、ファミコン要らない論を展開するわけ。僕なんてファミコンしか持ってないし(それすらもらい物)、そればかりかゲームボーイすら持ってませんでしたから、それがあまりにも悲しくてですね、なんだよ。ファミコンだってまだ面白いゲームは残ってるんだ。とね。主張は、しませんでしたけど、心の中で思ってました。スーパーマリオ3とか、何度遊んでもおもしれえべよ! とか。

しかしながら世は残酷です。ハードの転換期というのはいつも残酷。ファミマガの発売予定リストをのぞけば、次々とファミコンの発売中止宣告。もう数えても十数個くらいしか発売欄に載ってないんですよね。その中の半分が発売未定の欄にあっていくら待っても発売しそうも無かったりとかね。一方のスーファミはもうどれ選んだら答えがあるの? ってくらい贅沢に並んでいて、これはもうファミコンの終わりを認めるしかありませんでした。

それでも僕はスーファミを手に入れる事が出来ませんでしたから、友達が家に置いていった超マイナー糞ゲーアクション、トムソーヤの冒険をノーミスクリアとか、狂った勢いでひたすらやり込んだり、マリオをノーミスで7分クリアとか、とにかくもう何かおかしな事をやって、一人喜んでいたわけです。

当時、借家が立ち退きにあって僕は転校することになり、そのせいで友達もいなかったために、どんどんと引き籠もりは悪化し、ゲームの腕だけが伸びていきました。四人家族なのに二部屋しかないアパートで暮らしたのは絶望的でちょっと懐かしい思い出です。

そんな暗い人生を送っていたあるときです。あるクラスの男子生徒が、
「もうファミコンのカセットとか要らないから今度捨てる」
とか云いだしたのです。ば……馬鹿! おめえ、ファミコン、なめんな! ってね。胸ぐらを掴んでやりたい気持ちになったんですよ。信じられない。ファミコンを捨てるなんて。ファミコンは僕の全てなのに。とかね。「やっぱFFVおもしれえ!」とか。糞かと思いました。なにそれ? 俺の中のFFは3で止まってんだけど? みたいな。

でも、僕は転校後、友達はほとんどいなかったし、相当なよなよした容姿でしたから、ふざけんな! とファミコン擁護なんて出来ません。僕はハンカチをかみながら、感情を押し殺していたのですけれど、ふと、そこでひらめいたんです。当時、金田一少年が流行ってたから、そんな感じで「え?」って感じでひらめいた。これって、ひょっとしたらファミコンのカセットとかもらえるんじゃね? みたいな。そんなひらめき。

そこで僕はその男子生徒に勇気を出して「捨てるくらいならファミコンのカセット頂戴」とか云ったんですよ。そしたら「いいよー」って簡単に返事がかえってきちゃった。それがきっかけとなったのかは分かりませんが、学校の中で、「あいつはファミコンカセットを回収してくれるらしい」的な嫌すぎる噂が広がり、僕は意図せずしてファミコンソフトをハイエナのごとく大量に集めてしまっていました。

おまえら、思い出を簡単に手放しすぎだろ。

と、云いたくはなったのですが、そんなことはどうでもいいわけ。とにかく今まで妄想の中でしか遊んだことの無い未知のファミコンソフトがわんさか手に入った。これでもうトムソーヤの冒険(アクションの方ね)とか云う糞ゲーを遊ばなくても良いんだ。そんな喜びに僕は打ち震えました。そして、周りがFFVでジョブチェンジがどうとか云ってる間も、僕はじゅうべえクエストとかで遊んでました。はん。ばっか、かぶとわりつええんだぞ。とか。

そんなことで……、思いが強すぎて前フリが壮絶に長くなってしまったのですが、最近、なんかぶるーれいとか出てますよね。ぶるーれい化みたいな。これがね。なんかもう、ハイエナ的な僕の本質を激しく刺激するわけですよ。

「えーブルーレイ版買うならそのDVD版いらないよねー」的な、最悪なハイエナ根性。要らないの? なら貰うよ! 安く買うよ!

って感じで、いまアニメシリーズを2つゲットしました。

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かみちゅ!とかゼーガペインなども頂く予定で、交渉中のアイテムもまだいくつかあったりします!

もう今でこそ、サラリーマンをやっていて、結構な収入もあり、
「ちょっとMacBookとか買ってみるかな!!」
的な腹立たしい感じの人間になりつつあるのですが、僕はじょじょに思い出しつつありますね。本質を。僕をこの世に形成しているものの何かというやつをです。そうなんだよ。僕の本質はこのハイエナ根性にあったんだ。
「要らないの? なら頂戴」
これですよ。僕の名台詞。僕の人生の原点です。

つうことで、必要無くなったDVDなどは非常に安く買い取りますよ! 譲渡とかならもう車飛ばして行きますよ。って事で、なんか、真面目な話をした後に、最後には商売の話になる皇潤や青汁のCMみたいなオチになってすみません。

ちなみに最後に良い話ではありますが、両親は僕の幼なじみの友人達全員がスーファミとかで楽しく遊んでいるのを見て、「スーファミすごいなー。かくだいしゅくしょうきのうとかあるんだってよ」って僕がゲーム雑誌を食い入るように見ている姿を見て、さぞ不憫に思ったんでしょう。ある日、スーファミを買ってくれました。生活が苦しく、朝ご飯も出なかった我が家にスーファミがやってきたのですよ。さっそくFFとかドラクエとかを友人に借りて遊びながら涙を流した僕なのでした。僕が今、両親に仕送りをしているのは、そういう事に対してのお礼の気持ちだったりします。

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コメント

なんか、涙なしでは読めませんっ!

投稿: あるみ | 2010年8月19日 (木) 23時01分

せっかく買って貰ったゲームが超絶糞ゲーだった。
という更なる悲しい物語があるのですが、
それは機会がありましたら語りたいと思います……。

投稿: ベスパ2号 | 2010年8月21日 (土) 01時15分

ぎゃああトラバがダブルで!
すいあせん片っぽ削除してください・・・。

まあ、子供の頃の抑圧はあとで変な方向に噴出しますよな。
などと思ってみたりしました。

投稿: ふぉう | 2010年8月22日 (日) 16時27分

ちっちゃい頃にゲームで散々遊んでいたら、
いまは、ゲームやってなかったかもしれないですねぇ。
でも、そうなると、おそらく今の仕事にも就いてないだろうなぁ。
どっちが良い人生だったのか知りませんが、いま別に不満は無いから結果論としては良かったのかなと思います。

投稿: ベスパ2号 | 2010年8月22日 (日) 20時20分

正直、トラックバックというのがなんなのか未だに分からないわたくし……。消しておきました。

投稿: ベスパ2号 | 2010年8月22日 (日) 20時24分

○○(いちおう本名禁止で……)くん><

いや、僕もSFC手に入れたのって大学に入ってからなんですけどね!
当時入り浸ってたゲーム屋さんで「買い取ったはいいけど…」的な感じに
なってた中古のSFCをかなり格安で手に入れた覚えがあります。
ちなみに64は先に買ってました。中古で。

投稿: ぽんちょ | 2010年8月22日 (日) 22時29分

やはりみんな苦労してるのですね……。
64は自分、バイトを始めてからすぐ買いました。どうしてもゼルダがやりたくて……。

入り浸ってたゲーム屋さん。自分もありました。
100円でファミコンが30分だけ遊べるみたいなシステムがそこにありましたね。
ゲーム関連の情報を手に入れるために、週2くらいで行ってましたよ。

投稿: ベスパ2号 | 2010年8月22日 (日) 23時03分

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» 幼少時代を思い出してしまった [ヨン様と呼ばないで!]
友達のベスパ2号氏がこんな日記を書いたもんで、なんか俺も昔を思い出してしまったですよ。 [続きを読む]

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